09/2010

DAMIER

Photos: Masao Nishikawa

9坪の敷地に建築面積7坪の都市住宅。東京下町の敷地には、古くからの住宅や店舗が今でも残る一方で大規模マンションが建ち並ぶ、新旧が混在するエリアです。建主はこの場所で生まれ育ちました。先代から引き継いだ木造の長屋2戸が老朽化。うち1戸を5階建ての住居に建て替えたるため、交差点の角地の特性を生かした建築プランを考えました。3面の開口部を市松模様に設けることで、内部からはあらゆる方角へ眺望性を持たせ、外部からはインパクトのある外観を意識しています。
限られた敷地ゆえ壁厚を薄くするためにRC壁構造を採用。まず1階を不動産会社に賃貸するための空間、2階以上を住居としました。1階住居の玄関を入ると螺旋階段があり、上階へ行くにつれて光量は増し、窓からの眺望も豊かになります。1階を賃貸とすることで収入を得て、プライベートとパブリックを分節しながら永続的に都市生活が実現できるのは、もはや東京の定番スタイルと言えます。
モニュメンタルな建築は、界隈の新たなランドマークとして歴史を刻むでしょう。

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