12/2010

SHIFT

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Photos: Masao Nishikawa

東京郊外にある敷地周辺には、豊かな緑とゆったりとした空気が流れている。建て主は保険会社を経営されるご主人とパタンナーの奥様、2人のお子さんの4人。住宅の用途と、奥様が主宰するヨガ教室のための空間をプラスした、SOHOの計画である。杉板型枠化粧打ち放しコンクリートで覆われた1階基壇の上に、光触媒の外壁で覆われた木造のボリュームが搭載されたような外観が特徴的だ。  
外部に閉ざした外観とは対照的に、内部は吹き抜けの中庭が中央を貫いている。ロの字型の平面は回遊性抜群で、どこにいても家族の気配を感じられる。建築の重心を担っているのが、中庭のシンボルツリーである。
1階はリビングとダイニングキッチンが中庭を挟んで対峙。玄関の正面奥に中庭を挟んで配置した、オブジェのようなアプローチ階段は、中庭と共に伸びやかさを演出する象徴的な存在である。2階のフリールームはヨガ教室とワークルームに充て、主寝室や子供室の周辺には小さな坪庭を散在させ光や抜けを随所に確保した。吹き抜けの庭を内包した住宅は日本の四季を存分に感じることが出来る。加えて内外のコントラストによるギャップが、毎日の生活で新鮮な気持ちを維持していく原動力になるのではないだろうか。

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