9/2012

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by Neoplus Sixten Inc.

SBD25

敷地のある城北洞(ソンブクドン)はソウル北部に位置し、由緒ある韓屋や城郭などの史跡が点在する屈指の高級住宅街である。クライアントは北欧のヴィンテージモダンファニチャーの貿易会社で、自社のデザイン家具と現代美術を融合させた旗艦住宅を日本人建築家の感性でデリケートにつくりあげることに加え、今後複数の建築家住宅を展開することで城北洞周辺の住環境の底上げを行うことが使命である。

周辺には大小新旧の住宅が混在し、敷地は細い路地により3周が囲われている。傾斜地にあるこの敷地は100坪ほどの三角形の不整形地で、建築に関しては30%の建蔽率、60%の容積率を最大利用するために、地下を総掘りにし、外周をガラスとコンクリートで出来るだけ大きく囲い、内部には韓国伝統のマダン(中庭)のスタイルを取り入れることで空間量を上げ、内部に小宇宙(ミクロコスモス)の世界観をつくりあげている。

また「エントランスガーデン」、「アプローチガーデン」、「メインガーデン」、「ルーフガーデン」の計4つの異なる庭を設け、全ての内部空間がいずれかの庭に面することでオリジナリティー溢れる景観と静寂を生みだしている。

アーティストやデザイナーによる家具や現代美術の背景となる建築空間に求められたのは、作品を受け止めるためのニュートラルな意匠や心地よい余白であり、時を経ても生活や周辺環境の変化に順応できる物質としての強度と包容力に他ならない。SBD25ではその一つの答えを示すことができた。

Photos: Masao Nishikawa



SMALL HOUSE SERIES - - - 小さいからこそできること

Vol.04 "AXIS"

奥様の実家の隣にある敷地は閑静な住宅地の一角で、周辺には緑も豊富。夫婦と小さな子供が暮らす家は、周辺の風道や光道、緑地の位置を計算してつくられた小住宅である。稲妻形にクランクする平面形状はくびれの位置が緩やかなステップと片流れの勾配天井によって連結され、リビングやダイニングキッチンにはそれぞれ三角形のインナーバルコニーが設けられることで、面積以上の広さやリズム、一体感のある景色を味わうことができる。

TINY HOUSES

黒崎敏が翻訳をした「小さな家、可愛い家」(ミミ・ザイガー著)が6月に二見書房より出版されました。「TINY HOUSES」/ RIZZOLIの日本語翻訳本第一弾になります。是非ご一読ください。

APOLLO一級建築士事務所 / APOLLO architects & associates
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