12/2010

KNOT

Photos: Masao Nishikawa

敷地は東京の住宅街にある高台の一角。建て主はインテリアや写真、山登りを愛するご主人とその奥様のお2人。手前と奥に半階分の高低差のある敷地を利用したコンパクトな住宅である。
箱から引き出された引き出しのようなシンプルな外観は、コンクリートとガラスで構成。高低差のある敷地の特徴を生かし、手前と奥の空間の二つを結ぶよう中央に階段を配置し、スキップフロアの構成とした。手前と奥の空間は、それぞれの内部空間に面するようにコートヤードやヴォイドを設け、平面的に雁行したプランニングである。これによりスキップフロアによる上下の連続感と共に、平面的にも緩やかな繋がりが感じられる。交互に配したコートヤードやヴォイドが空間に奥行きと広がりを与え、地下1階から2階までの空間が、縦横に繋がった大きな一つの空間として体感できる。クライアントが所有するイタリアや北欧のモダンファニチャーのコレクションが見事にフィットした空間は、延床面積30坪とは思えないほどの豊かで、色気のある大人の世界が広がっている。


<< メインページに戻る

テキストや写真の無断転載は固くお断りいたします
Copyright (C) 2010 Neoplus Sixten Inc. All Right Reserved.