03/2011

EDGE

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Photos: Masao Nishikawa

宮城県仙台市から地下鉄で15分ほどのところにある富沢駅から歩いて3分の好立地にある「EDGE」は、大きく3つに分割された敷地の一角にある角地に建つ専用住宅です。
他の2つの敷地には他の建築家によりデザインされた2つの住宅が既に建っており、周辺との調和も考慮して計画が進められました。建て主は電気工事会社を営むご主人と奥様で、高校生の息子さんと3人で生活しています。
角地を利用した住宅はプライバシーを考慮し、コンクリートで覆われ、外から中の生活を伺い知ることはできません。寒冷地であるがゆえ、外断熱が施された鉄筋コンクリート住宅は、光触媒が全面に塗装されているため白く輝いています。また、鉄筋コンクリートの重々しさを和らげるために、バルコニーの庇や袖壁の先端をシャープに見せることで、住宅全体に軽やかさを与えているのも特徴の一つです。
玄関を入ると目の前に現れるのが、1、2階を貫く中庭であり、隣家の中庭にも面しているため、光のみならず風も通りぬけます。
薪ストーブの置かれたファミリールームの南側には、さらにプライベートガーデンがあり、小上がりになった畳スペースと連続するようにサッシを介して屋外のデッキが繋がります。
白い外観に対して、内部は躯体防水のコンクリート打ち放しの壁や天井とすることで、黒光りする硬質感が空間に現れています。内外にコントラストをつけることで、空間には驚きが生まれます。
中庭の紅葉を眺めながら、コンクリート製の階段を上ると、大きな寝室が現れ、さらにステップをあがると、中庭を挟んで設けた子供部屋とバスルームに開放的なバルコニーを用意しました。
屋上やルーフバルコニーではご主人の趣味であるガーデニングが楽しめるなど、内と外の中間領域を沢山つくりだすことで、生活を楽しむ姿勢が随所に垣間見ることができます。
コートハウスは、人通りがある敷地ならではの配慮であるとともに、都会化する街並みにおける永遠の自然を閉じ込める手段として住宅デザインに活用されています。

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