09/2011

MUR

Photos: Masao Nishikawa

単身女性が暮らす平屋の計画。高台にある敷地周辺は坂の街であり、敷地の高低差を解消しながらプライバシーを確保しながら安心して生活を送れるコートハウスが求められた。そのため、外周は道路の高さにあわせて異なる高さの壁面が連続する単純な箱形状としている。
単純なワンルーム空間に陥らないために必要なものは「物語」であると考える。門扉を開けると現れるスリット開口からはプライベートの中庭が少しだけ見える仕組みとした。細長いポーチの先には透明ガラスの玄関ドアがあり、その先にあるトップライトからは柔らかい光が室内に注ぎ落ちている。

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RAY

Photos: Masao Nishikawa

敷地は東京の都境を流れる川沿いの街。駅から程近い高台の敷地周辺には緑が溢れ、良質かつ閑静な住宅地が広がっている。40代の建て主が新たに購入した分譲地は、細長い通路の先に敷地がある「旗状敷地」であり、東京独特の敷地形状である。
道路に面していない敷地はいささかネガティブな印象を抱きがちであるが私はそう考えない。
むしろこの通路こそが道路と住宅を繋ぎとめる重要な緩衝帯として生かされ、パブリックとプライベートを接続させるパサージュ(街路)になると考えている。また、敷地の奥には見下ろしの緑景が広がり、借景として室内に取り込むことができる。加えて敷地周辺の景色を巧みに取り込むことや風の通り道を十分に留意しながら、配置や開口部の計画を丁寧に行っている。



SMALL HOUSE SERIES - - - 小さいからこそできること
Vol.02 "NID"

敷地は都心部にある小さな分譲地。間口が狭く、奥行きの長い「鰻の寝床」は、東京のお馴染みの敷地形状である。本計画では1台分の駐車場を確保しつつ、コンパクトながら豊かな空間を実現するための手法としてスキップフロアを採用した。特徴のある階段吹抜けを介し、地下1階から地上3階まで空間が緩やかに連続することで、階段で接続された空間どうしが密接に関わり合い、独特の一体感が生み出されている。また、全体を白に統一することで空間には抽象性が生まれ、コンパクトながらおおらかなスケールが感じられる手法も、狭小住宅ではもはや常套手段といえよう。空間の中心を貫くスパイラル階段の上部に配したハイサイドライトからは柔らかな光が降り注ぎ、内部空間を隅々まで満たしてくれる。縦に広がる都市空間を散歩するような一つの風景がこの小さな住宅内に実現されている。(Photos: Masao Nishikawa)

サンフランシスコプロジェクト始動

ソウルに続く海外第二弾、サンフランシスコでの店舗併用住宅の新築計画が始まった。ミニマリストの建主の要請を受け、厳しい都市規制における新しい表現を模索しています。2013年竣工予定。

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